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アトピー性皮膚炎の漢方医学では、「原因治療」 が処方されます。

ステロイド薬ではなく、「体質改善」に重点を置き症状の段階別に薬が違います。

ここでは、初歩的考え方に迫ってみました。

Contents

アトピー性皮膚炎の原因は?

アトピーにはステロイドなどの薬を使って治療をしたり症状をよくしている人は多いと思いますが、

西洋医学の中では、アトピー というのは原因が分からない皮膚の病気と されているのです。

しかし東洋医学で考えてみたら、漢方医学では、どんな病気でも原因はありますので、アトピーにも原因はあると考えられているのです。

東洋医学からみたアトピーの原因としては、今の現代の食生活習慣や生活習慣などが関係していたり、

他にも環境なども関連して発症していると言われています。

つまり、アトピーの病態は、

🔸外面のバリアーの異常と

🔸アレルギー反応を起こす体質や内面の異常

の二つの病態に分けることができます。

添加物が入っている食生活や、ストレス社会、生活が不規則であるということなどが、アトピーを引き起こしていると言われているのです。

人間というのはもともとアレルギーから、体を守ろうとしている力がついているので、

こうした不規則な生活や食生活を続けているということで、アレルギー物質が体の中に入ってきて、アトピーなどになりやすい状況にあると言われているのです。

アトピー性皮膚炎に漢方薬は?

そこでステロイドを使って炎症を抑えるのではなくて、漢方で、体質を改善させようというのが、漢方を使ったアトピーの治療法なのです。

漢方薬というのは、自然の植物などから作られていて、自然治癒力を高める働きがあります。

アトピーの人は免疫力なども下がっていますし、自然治癒力なども弱まっていると考えられますから、

こうした人は、漢方を利用して、自然治癒力などをアップさせる方がいいでしょう。

アトピーの治療は、漢方を飲んで、体質を変えるという方法もあるのです。

つまり、皮膚病の原因は内臓の機能が低下していたり、内臓間のバランスがとれていなかったなど体質によって決まるから なのです。

そのため、漢方薬を利用し内臓の機能を強くし、バランスを取り戻すなど体質の調整、改善により皮膚を強くしていきます。

漢方薬治療は、免疫が低下すればそれを高め、過剰な場合はそれを抑えるなど双方向性の作用を持つことも大きな利点といえます。

アトピー皮膚病に使われる漢方薬は?

アトピー性皮膚炎は段階に応じた治療方法が必要と言われております。

🔸 第一段階: 痒みや炎症は中医学では湿熱(しつねつ)や血熱(けつねつ) と考え治療します。

ジュクジュクしている皮膚は湿熱とみて、治療には竜胆(りゅうたん)瀉肝湯 (しゃかんとう)や消風散(しょうふうさん)など清熱(せいねつ)利湿(りしつ)作用のある漢方薬を用います。

カサカサして夜中に痒みが出る皮膚は血熱とみて、

治療には生地黄(しょうじおう)・牡丹皮(ぼたんぴ)・ 山梔子(さんしし)・大黄(だいき)など清熱(せいねつ) 涼血(りょうけつ)作用のある漢方を用います。

🔸 第二段階: いくら炎症を抑えても、皮膚を丈夫にしていかなければ 新たな炎症がまた生まれます。

アトピー性皮膚炎の基本は皮膚の乾燥。

皮膚表面の外壁が弱く、刺激や異物を受けやすい状態です。

皮膚のカサカサ、皮がむける、皮膚が厚くなるなどの 症状は中医学では血虚(けつきょ)風燥(ふうそう)とみて、

治療には当帰飲子(とうきいんし)や 十全大補湯 (じゅうぜんだいほとう)など 養血(ようけつ)作用のある漢方薬を用い皮膚に潤い を与え皮膚を丈夫にしていきます。

第一段階の治療で皮膚の赤み・痒みが落ち着いたとしても、症状を繰り返さないためには第二段階の治療をしっかり行っていく事がとても 重要です。

まとめ

 

中医学は、治療に対する人間の体の反応を土台に体系化した医学といえます。

日本には、5~6世紀頃に導入され発展した という、歴史ある医療です。

原因が、複雑で処方も長丁場です。

漢方薬を試してみるのも一方法と思います。何かのヒントになれば幸いです。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございます。


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