新型コロナの感染数が、軽減しておりません?
「実効再生産数」1より大きいと言われておりましたが、ここにきて、東京、千葉などは1以下 になってきており、終息に兆しが見えてまいり ました。
ここでは「実効再生産とは?」「その計算法は?」に迫ってみました。
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実効再生産数とは?
すべての個体が感染症に対する感受性をもつ 集団内で、一感染個体により直接生み出される感染個体数の平均と考えられる。
「実行再生産数」とは、1人の感染者から 次感染者が生まれる数の平均値です。
「1」 未満だと感染拡大が抑えられるとされて いる。
厚生労働省クラスター対策班の北海道大・西浦博教授は 「1未満であっても、さらに平均値を下げる 必要がある」という。
3月25日 4月10日
全国:2,0 → 0,7
東京:2,6 → 0,5
この数値を見ると、感染拡大が抑えられると期待されます。
実効再生産数とは、感染個体がすでに存在するかもしれない現在の集団内で生み出される感染個体数なのです。
感染が拡がったことのない、もしくは全く免疫 を持たない集団に感染が入り込んだ際の感染性を 基本再生産数(R0)と呼ぶのに対し、
その集団全員が必ずしも感受性ではない場合(感染が流行中である場合や、感染が拡がり、免疫を持つようになったひとが増えている段階や
ワクチン接種が拡がっている状況)での感染性の指標を実効再生産数(effective reproductive number: R)と呼びます。
感染症の実行再生産数は?
2月時点でいずれも再生産数が3程度と、世界保健機関(WHO)が当初推定していた1.4~2.5よりも高い数値になりそうだと推定した。
2009年に流行した新型インフルエンザが 1.4~1.6、季節性インフルエンザが1.3、重症急性呼吸器症候群(SARS)が2~4などの結果を踏まえても、比較的高い数値といえる。
西浦教授の推定は?
西浦博・北海道大教授(理論疫学)は人工呼吸器などによる呼吸管理や 集中治療室(ICU)での治療が必要となる 人を重篤患者として推計した。
試算は海外の流行を基に、1人が平均して感染させる人数(実効再生産数)を2.5人と仮定した。
外出自粛要請などの対策を全く取らなかった場合、重篤患者数は15~64歳が約20万1300人、65歳以上の高齢者が約65万2000人で 計85万3300人となった。
試算では対策をしなかった場合、重篤患者の 49%が死亡すると予測。
西浦教授は死者数を出して いないが、単純計算で約41万8000人が亡くなる ことになる。
千葉県・4/29 実効再生産数の減少?
千葉県では実効再生産数が4月17日より1以下となり、その後も減少を続け、最新値は0.31となっています。
千葉県も東京都も緊急事態宣言前後より、この数値が減少し、中旬あたりから1を割り込み、その後感染者の減少傾向が確認されています。
決して楽観することはできませんが、拘束力の弱い緊急事態宣言で多くの人が方針に従い、行動変容を重ねたことは十分に肯定されるべきだと私は思います
実効再生産数の計算は?
実効再生産数(R)は、以下の計算式に寄ります。
R0 = β×k×D
🔸βは、一回の接触あたりの感染確率、
🔸kは、ある時間あたりに1人の人間が 集団内で平均何回の接触をするかを係数、
🔸Dは、感染症ごとに推定されている感染期間(kと同じ時間単位で測定)を表します。
βの感染確率は、感染症および接触の種類によって異なりますが、マスク着用、
手洗いといった公衆衛生学的対策により、βを低下させることができます。
Kについては、人々が接触する回数が減れば、減らすことが可能です。
Dについては、感染期間を短くする ことにより減らすことが出来ます。
例えば、抗ウイルス薬などの治療により期間を短くさせることで減らすことが 出来ます。
上記のR0の式により、病気の感染性が 強いほど、患者が多くの人と接触するほど、感染症を有する期間が長いほどR0の値 が高くなり、感染が拡がりやすくなる ことが分かります。
また、感染後に治癒し、多くのひとが免疫を獲得したとすると、R0が1以上であっても、時間の経過とともに、ひとりの感染者が 感染させる人数は減少し、感染の流行は 終息してゆきます。
また、予防接種も同じ効果が得られます。
まとめ
実効再生産数が、1以下になったことは評価される べきです。
決して“安心”できませんが、さらに「行動変容」 する励みになりますね!
最後までお読みいただきありがとうございます。
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