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新型コロナ感染症で「パンデミック」として認定され、 31万人の死者が発生しております。

BCG接種国の死亡者が少ないことが注目されております。

「ジャパン・パラドックス」と呼ぶ学者もおります。

ここでは「BCGとは?」 「BCGがコロナ感染症に有効か?」に迫ってみました。

BCGとは?

BCGは、実験室で長期間培養を繰り返すうちにヒトに対する毒性が失われて抗原性だけが残った結核菌であり、

BCGワクチンはBCGを人為的にヒトに接種して感染させることで、

結核に罹患することなく結核菌に対する免疫を獲得させる(メモリーT細胞に記憶)ことを目的としたものである。

BCGワクチンは、2015年現在実用化されている唯一の、結核の予防に有効なワクチンである。

乳幼児結核の予防や重症化の予防の効果が広く認められている(80%程度の有効性、70%程度の有効性)が、

成人結核に対する効果は調査地域などによるばらつきが大きいため(0 – 80%、総合すると50%程度)、

BCGワクチン接種を実施するかどうかについては、国ごとに判断が分かれている。

BCG(仏: Bacille de Calmette et Guérin の略、カルメット・ゲラン桿菌)とは、

ウシ型結核菌(Mycobacterium bovis)の実験室培養を繰り返して作製された細菌、および、それを利用した結核に対する生ワクチン(BCGワクチン)のこと。

エドワード・ジェンナーによって開発されたことは有名です。

日本のBCG接種は?

BCG予防接種の歴史は、

・1951年~1967年、法律による接種(皮内)小学校就学前の乳幼児を対象、毎年ツ半 陽性以外なら接種

・1967年~現在、法律による接種(経皮)

・1974年6月~小学校就学前の乳幼児4歳 までに定期、小学校・中学校で計3回、 ツ半陰性なら接種

・1982年、2回目の接種を中2から中1へ変更

・1995年からツベルクリン反応9mm以下に接種へ変更

・2003年4月~、小学生

・中学生での接種を 中止し、4歳未満のみの接種へ変更

・2005年4月~、生後6月に達するまでの 乳児(特別な理由があれば1歳まで)に対象 を変更、事前のツ半実施を中止

2013年4月~(現行)、生後1歳に至る までの乳児に対象を変更 (標準的には生後5から8月で接種)

BCG接種実施国は?

世界の結核患者届出数(WHO)をみる限り、結核患者数は十年前に比べ減少するどころか、むしろ増加傾向にあります。

開発途上国の結核患者は届出されたもの だけでも約1,200人にひとりの患者が 毎年発生しており、先進工業国の5倍近い 発生率です。

地域的には、中国、インドなどを中心としたアジア地域に多くの患者が発生しています。

先進国では実施していない国が多く、アメリカ合衆国、

カナダ、

北欧、

西ヨーロッパ(フランスを除く)、

オーストラリア、

ヨルダン などではBCGを実施していません。

BCGを行う前にツベルクリン反応を行って いる国はフランス、ポーランド、ブルガリア などです。

また、アメリカ合衆国では小学校入学時のツ反が陽性の者は、全員胸部レントゲンを受けさせられます。

日本では管針によるスタンプ式の皮内接種を行なうが、これはわが国独自の方式です。

接種後に針の刺しあとが水疱状に発赤し、成長後も刺しあとが長く残るが、

これが BCGの皮内接種の跡であることは外国人の 医師も知らないことが多い(外傷と間違えられることがあるので、その時はよく説明をすることが必要です)。

多くの国では、ふつうの注射針による 皮内接種法で実施されています。

BCGはコロナに効果あるの?

日本のようなBCGワクチンの予防接種制度がないイタリア、スペインの新型コロナウイルス感染による死者数はそれぞれ1万人超、

同じく予防接種制度のないアメリカは 5千人超となっています。

一方、予防接種を実施しているポルトガルの死者数は200人程度で明らかな差があることから、

BCGの予防接種をすることで新型コロナウイルス感染による死亡を 防げる可能性があるのではないかということが話題になりました。

統計上、BCGの予防接種をしている国では死亡者数が少ないのは事実です。

因果関係があるかどうかは統計ではなくて科学的に調べないと分からない事なのです。

現在、オーストラリアで有効性に関して 臨床試験で検証中とのことです。

続報を待ちましょう

🔸 学会の見解は? 新型コロナへの効果は、現状では否定も肯定も 接種の推奨もできないとしています。

また予防接種歴のない高齢者に対して BCGワクチンを接種することについて、 日本では高齢者への予防接種に関する知見が ないこと、

本来接種すべき乳幼児へのワクチンが 安定して供給できなくなる懸念もあります。

まとめ

 

日本の新型コロナ感染症での死亡者が少ない ことが、世界の注目の的となっております。

「ジャパン・パラドックス」とも言われております。その原因が「BCG接種」によるのでは?

という研究者もおります。これは、確証ではなく、今後の研究に期待 されております。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。


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