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厚生労働省は抗炎症薬「デキサメタゾン」を 新型コロナウイルス感染症の治療薬として認定した。

すでに広く使われている医薬品で、英国で コロナの重症患者の死亡率を下げる研究結果 が出ていた。

5月に特例で承認した「レムデシビル」に続き、国内で2例目の正式なコロナ治療薬となる。

ここでは、「デキサメタゾンとは?」「新型肺炎コロナへの効果は?」に迫ってみました。

デキサメタゾンとは?

デキサメタゾン(英: Dexamethasone)は、ステロイド系抗炎症薬 (SAID) の一つである。

炎症の原因に関係なく炎症反応・免疫反応を強力に抑制する。

急性炎症、慢性炎症、自己免疫疾患、アレルギー性疾患などの際に使用される。

内服薬の商品名デカドロン。

ステロイド外用薬として使われ、日本での 格付けで5段階中2-3のストロングと ミディアムの医薬品がある。

デキサメタゾンは1957年に発見された。

WHO必須医薬品モデル・リストに 収載されている。

すでに保険適用され日医工などが後発薬を製造 しており、低価格で手に入りやすい。

デキサメタゾンの効能・効果は?

【抗炎症作用】

デキサメタゾンは、多くの炎症や 関節リウマチ等の自己免疫疾患、 気管支痙攣の治療に用いられる。

特発性血小板減少性紫斑病は病的免疫による血小板数の減少であるが、40mg/日×4日間の投与を14日周期で繰り返す事で治療できる。

眼科手術後等に用いられる点眼薬や、点鼻薬、点耳薬(抗生物質や抗真菌薬と併用)がある。

米国では糖尿病網膜症、網膜中心静脈閉塞症、葡萄膜炎の治療薬としてデキサメタゾンの硝子体内留置薬が承認されている。

【癌化学療法】

化学療法を受けている悪性腫瘍患者に対して、抗がん剤の副作用治療・予防を目的としてデキサメタゾンが投与される。

脳腫瘍に対しては、原発性、転移性を 問わず、浮腫治療のためにデキサメタゾン を使用し、脳の他の部位への圧迫を取り除く。

腫瘍が脊髄を圧迫している場合にも使用される。

【内分泌異常治療】

急性副腎不全やアジソン病の場合、プレドニゾンや メチルプレドニゾロンで効果が不十分な時に デキサメタゾンが使用される。

思春期後期から成人の先天性副腎過形成症に対してACTH産生を抑制するために用いられる。

この場合は通常夜間に投与する。

【妊産婦】 デキサメタゾンは未熟児出産のリスクのある 妊婦に対して胎児の肺の発達9を促すために 投与される。

これにより児の低体重が増加するが、新生児死亡率は増加しない。

【高山病】

デキサメタゾンは高地脳浮腫(HACE)や高地肺浮腫(HAPE)の治療に用いられる。

登山する旅行者の高山病治療に広く使用される。

デキサメタゾンの新型コロナへの効果は?

英オックスフォード大学が6月に発表した 研究では、デキサメタゾンの投与により人工 呼吸器が必要な患者の死亡率が約40%から 約29%に低下した。

酸素吸入が必要な患者の死亡率も下がった。酸素の投与が不要な軽症患者への効果は認められなかった。

RECOVERY試験の主任研究者の1人であるPeter Horby氏(オックスフォード大学 ナフィールド医学部教授)は、こうコメントしている。

「デキサメタゾンは、COVID-19の生存率を

改善することが示された最初の治療薬だ。

これは非常に歓迎すべき結果である。

酸素治療を必要とするほどの患者の 生存利益は

明らかに大きく、デキサメタゾンは

これらの患者の標準治療になるはず。

安価であるデキサメタゾンは、すぐに使用でき、

世界中でCOVID-19患者の命を救うことができる」

この結果を受け、イギリス政府はデキサメタゾンを新型コロナウイルスの治療薬として緊急承認した。

日本でも2020年7月21日に、レムデシビルに 続いて厚生労働省により承認された。

厚労省は17日付でデキサメタゾンをコロナ診療の手引きに掲載した。

審査や承認は不要ですぐに使うことができ、コロナ患者に使う場合の治療費は公費で補助する。

まとめ

いかがでしたか?

緊急承認で、2例目の新型コロナ治療薬となったのです。

副作用として副腎皮質機能不全、 クッシング症候群などがある。

長期使用時にはカンジダ症、骨量減少、白内障、皮下出血、筋力低下が発生する。

米国の胎児危険度分類はCであるが、豪州ではA(妊婦に多用され児に問題を生じない)である。

授乳中には服用すべきでない。

デキサメタゾンの副作用の正確な発現率は判っていない。

添付文書に記載されている副作用は、重大なものも含めて全て“頻度不明”である。

今後の研究に期待します。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございます。


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