新型コロナウイルスの影響を受け、生活者の行動は大きく変化している。
本稿では外出自粛によって生まれた“巣ごもり消費・需要”という新たなトレンドに着目。
生活者、インフルエンサー、そして企業に起きた変化に注目する。
ここでは、「巣ごもり需要・消費とは?」 「新型コロナとの関係は?」「売れるものはなにか?」に迫ってみました。
巣ごもり需要・消費とは?
“巣ごもり消費”とは、外出自粛に伴うEコマース(電子商取引)などの自宅にいながらのショッピングや、
ネットを 活用したエンターテインメントを楽しむこと。
中でも在宅勤務、在宅学習向けの家電商品、自宅空間を快適にすべく購入する家庭用品、
余暇時間を充実させるオンライン上のエンタメコンテンツ(ゲーム、VOD)などの消費が拡大している。
新型コロナとの関係は?
現在のコロナ禍によって、消費者の行動や意識が大きく変わっています。
コロナ禍における消費トレンドを、「巣ごもり消費」という現象面だけで捉えても、その背後にある変化の本質は理解できません。
近視眼的に現象を追いかけるだけでは、消費者の新しい“欲しいの本質”を捉えたことにはならないのです。
コロナ禍が一定程度の収束をみるまで強まると考えられる“Withコロナの消費者欲求”に加えて、
コロナ禍が一定の収束を迎えた後も続く“Afterコロナの消費者欲求”も含めて、ニューノーマル(新常態)における消費者理解を掘り下げるべきです。
表面的な消費者理解では通用しない変化が、起きているのです。
これまで存在しなかったまったく新しい価値観が 出現するわけではなく、これまでくすぶってきた 欲求が加速するという変化が生じていることです。
「巣ごもり消費は単なる“現象”にすぎない コロナ禍における消費者の新・欲求は何かを考える必要がある。」
“売れるもの”はなにか?
中国ではLIVEインフルエンサーの動きがより活発化しているが、日本でも同様のことが 起こるものと予想する。
中国では以前よりキャッシュレス比率の高さによりLIVE配信とECの融合が非常に早く、とりまくマーケットも急拡大している。
売り手と買い手がインタラクティブなコミュニケーションをとりながら商品を訴求できるLIVE配信において、
実際に手に取らないとわからないような 商品の使用感やサイズ感などもわかりやすく伝えることができる特徴があり、
実店舗で販売員と会話しながら買い物をする 感覚でインフルエンサーとのコミュニケーション を楽しむ接点が増えている。
一方、日本国内はあくまでも自粛要請という レベルではあるものの、大手百貨店や トレーニングジムなどの軒並み休業を 余儀なくされ、
外出頻度低下による消費者の 買い物における購入品ならびに消費手段の変化が起きている。
ただ、日本においては、インフルエンサー自身のリアルタイムで売り込む販売力が今後の課題となる。
関西と首都圏にスーパー「ライフ」を展開するライフコーポレーションによると、
3月1~7日のインスタントラーメンの売り上げは前年の同時期に比べ7割増となり、冷凍食品も5割増だった。
牛乳も2割増で、学校給食がなくなった影響と考えられるという。
コンビニのローソンによると、2月のレトルト食品の 売上高は前年同月比約4割増、総菜も約1割増だった。
3月に入っても同じ傾向が続いているという。
宴会の自粛で「家飲み」需要も伸び、キリンビールの2月の販売実績は、第三のビール「本麒麟」が22%増、[一番搾り」の缶ビールも8%増だった。
広報担当者は「箱買いや6缶パックを中心に売れている」と話す。 臨時休校で在宅の子供が増えた影響も出ている。
日本トイザらスによると、カードゲームやボードゲームのほか、「家の中でも体を動かしたい」という需要から小型のジャングルジムも人気だという。
ジュンク堂書店池袋本店では、政府の休校要請の発表直後に小学生向けの学習ドリルが爆発的に売れ、 売り上げが前年の同じ時期に比べて約2倍になった。
まとめ
コロナ禍で、“ニューノルマル”が求められます。「巣ごもり需要・消費」は、その先を見据えた 新しい行動なのです。
巣ごもり需要・消費は、単なる“現象“に過ぎない!との言葉を吟味し、考えていかねばならないのです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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