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クモの糸を人工的に作る―。

強度は鉄鋼の4倍、伸縮性はナイロンを上回り、耐熱性は300度を超える。

そんな驚異的なクモ糸の特性を活かした新素材「QMONOS®」が製品化された?

世界の夢の線維とはどんなものでしょうか?

ここでは、「クモノス(QMONOS)とは」「スパイパー社とは?」「特性と発展性は?」

に迫ってみました。

クモノス(QMONOS)とは?

QMONOSとは,フィブロイン由来(クモの糸主成分)のタンパク質をベースとした次世代バイオ素材です。

繊維,フィルム,ゲル,スポンジ,パウダー,ナノファイバと様々な形態に加工することが可能。

鉄鋼以上に強靱で,ナイロン以上の柔軟さを兼ね備えることもできる。

衣類のみならず,工業製品から人工心臓まで,様々な分野での活用が期待されている。

QMONOSをはじめとするクモ糸素材は,石油に頼らない次世代素材として,世界規模で研究が行なわれているが,コストや培養速度などの課題から実際の量産化には至っていない。

スパイバーと小島プレス工業は,この設備においてフィブロインの構造タンパク質の分子設計から,

微生物を用いたタンパク質原料生産,繊維化・樹脂複合化,部品や製品の試作評価,

そして評価結果の分子設計へのフィードバックを一貫して行なうことで, QMONOSのさらなる量産と,安定した供給を目指す。

スパイバ-社とは?

🔸社名:Spiber株式会社

🔸所在地:〒997-0052 山形県鶴岡市覚岸寺字水上234番地1

🔸設立:2007年9月26日

🔸事業内容:世代バイオ素材開発、DNAタグ技術開発、DNA情報記録技術開発に係る事業

🔸代表者:取締役兼代表執行役 関山和秀

🔸資本金:294億円(2020年3月現在)

🔸従業員数:223名(2019年4月1日現在)

Spiber社の沿革

🔸 2007年9月26日:慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)出身の関山和秀らが神奈川県藤沢市に設立

🔸2013年5月24日:世界初の合成クモ糸繊維「QMONOS」の量産化に成功したと発表。「QMONOS」は「蜘蛛の巣」に由来する。

🔸 慶應義塾大学先端生命科学研究所(山形県鶴岡市)でクモの糸を研究していた関山和秀が、強靱かつ柔軟な「クモの糸」を現代技術によって製品化・量産化をすることを目的に設立した。

🔸 2013年11月28日、共同で開発にあたっている小島プレス工業と共に建設してきた試作品の工場が稼働を開始した。

🔸2015年1月:経済産業省による日本ベンチャー大賞の「地域経済活性化賞(審査委員会特別賞)」を受賞

🔸2021年の稼働に向けて:タイ東部ラヨーン県で工場建設を進めており、量産開始によって生産コストを抑えることができれば、

「5年後には広く一般衣類に使われるようになる」とみている。

QMONOSの特性と線維革命は?

🔸世界最大の蜘蛛の巣をつくる糸は鋼鉄よりも丈夫であり、現時点で実用化されている中での最高の強度・耐熱性を持つケブラー繊維、

各国の軍が採用する防弾チョッキの素材として用いられているそれよりも10倍以上もの強度を生み出せると言われている。

🔸それも、このタンパク質から生成されるクモ糸繊維は破壊されたとしても 瞬時に分子構造が再構築されるために伸縮にも優れているとされる。

🔸次世代のスーパー線維“クモ糸”特性

① 共同:鉄鋼の4倍

② 伸縮性:ナイロンを上回る

③ タフネス(強靭性):既存繊維の中で最高

④ 耐熱性:300℃まで耐える

⑤ 成分:シルクと同じたんぱく質

⑥ 製造:「発酵」・バイオマス化可能

🔸実用化後の世界は?

① 輸送機分野:軽量化、安全性向上、脱石油化、

② 建築分野:安全性向上、耐震性向上、

③ 電子機器分野:耐衝撃性、植物化、

④ 医療分野:安全性、耐衝撃性、⇒持続可能、安全な社会の実現に貢献、

🔸繊維産業の工業化の歴史にはこれまで2つのイノベーションがあったと言われる。

1つ目が産業革命の幕開けと共に語られる蒸気機関による紡績テクノロジーの開発、

2つ目がレーヨンやポリエステルなどの化学繊維の開発だ。

クモの糸は「世界一強靱な繊維」とされ、 その特性から、多種にわたる業種について産業応用への期待が高い素材である。

関山取締役兼代表執行役は、「10〜15年で現在の合成繊維やプラスチックの2割を、この新しいプロセスに置き換えたい」と意気込んでいる。

まとめ

 

1つ目が産業革命の幕開けと共に語られる蒸気機関による紡績テクノロジーの開発、

2つ目がレーヨンやポリエステルなどの化学繊維の開発。

に続く、3つ目の大変革になることが期待されております。

今後能書きから目が離せません!

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最後までお読みいただきありがとうございます。


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