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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、過度の炎症、血小板活性化、内皮機能不全、およびうっ血などにより、

動脈系・静脈系の両方で血栓性疾患を起こしやすくなるとの報告が蓄積されてきています。

ここでは、「へパリンとは?」「COVID-19と血栓性疾患との関係は?」「厚生省の提言は?」

に迫ってみました。

ヘパリンとは?

ヘパリン (heparin) は抗凝固薬の一つであり、血栓塞栓症や播種性血管内凝固症候群 (DIC) の治療、人工透析、体外循環での凝固防止などに用いられる。

ヘパリンの原料は牛や豚の腸粘膜から採取されるが、牛海綿状脳症 (BSE) 発生後の現在は健康な豚から採取されたものがほとんどである。

生体内において肝臓で生成される。ヘパリンは細胞表面に存在し、種々の細胞外マトリクスタンパク質と相互作用している。

それらのタンパク質の中には、上記の抗凝固作用に関与する凝固系や線溶系のタンパク質の他に、

種々の成長因子、脂質代謝関連タンパク質など100を超える種類のタンパク質が含まれ、細胞増殖や脂質代謝にも関与している。

COVID-19と血栓性疾患との関係は?

COVID-19の合併症として肺塞栓症は極めて高頻度に見られ、また直接的な死亡原因ともなる重要な合併症である。

Wichmannらは、連続的に実施した剖検12例における検討で、深部静脈血栓が7/12(58%)にみられ、4/12(30%)では肺塞栓が直接死因であったことを報告している。

肺塞栓は深部静脈血栓の非存在下においてもみられるため、通常の肺塞栓の発症機序とは異なり、肺動脈内において直接血栓が形成される機序も考えられる。

🔸COVID-19では,静脈血栓とともに、動脈血栓も見られることが特徴である。

さらに脳梗塞は基礎疾患のない若年者、しかもCOVID-19の症状が認められない症例においても起こることがメディアでも取り上げられ、大きな注目を集めている。

🔸血栓が細動脈、細静脈、毛細血管などの微小循環系に生じると、重要臓器の障害をきたす。

🔸 COVID-19関連血栓症の背景には、過剰炎症と血管内皮細胞障害がある。 このように、COVID-19では動脈、静脈、毛細血管系のいずれにおいても血栓が生じ得る。

ペパリンの血栓予防効果は?

静脈血栓塞栓症(VTE)・深部静脈血栓症(DVT)予防の必薬物的予防法としては、8または12時間ごとに未分画ヘパリン5000単位を皮下注射する方法が低用量未分画ヘパリンである。

活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)を正常上限に設定して、ヘパリンの投与量を調整しながらDVT予防をおこなうのが用量調節未分画ヘパリンである。

中等度リスクの場合は、低用量ヘパリンが推奨されており、日本と同様に8時間もしくは12時間ごとにヘパリン5000単位皮下注が推奨されている。

厚生省の血栓症対策は?

• 重症感染症および呼吸不全は,深部静脈血栓症の中等度リスク因子である。

• さらに,COVID-19 患者においては,サイトカインストームや血管内皮障害などにより線溶亢 進および線溶抑制が合併していると推定される。

•D ダイマーが正常上限を超えるような場合には,ヘパリンなどの抗凝固療法を実施すること。 等が推奨される。

まとめ

いかがでしたか?

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症化には意外にも?、血栓症や心臓病と多くの関連が指摘されています。

重症化をおこすリスク因子は、肥満や高血圧などの生活習慣病と関連していると推測されていますが、現時点でははっきりとしたことはまだ分かっていません。

今後の解明に期待されるところです。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。


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