土谷隆教授と寺嶋毅教授が4日、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、
新型コロナウイルスの感染が再び拡大することへの警戒が高まる中、どう備えるべきかを議論した。
土谷氏は「経済再開に向けて人々の気持ちが上向いている中で、今月中にも再び感染が急増する可能性がある。
感染拡大は今後もある程度繰り返していく」と指摘した。
ここでは、「土谷モデルとは?」「感染予測が当たったか?」「今後のあるべき諸作は?」
に迫ってみました。
Contents
土谷モデルとは
政策研究大学院大学 土谷 隆 教授によって提案されたこのモデルは単純明快で、その骨子は以下の3本の式にまとめることができます。
🔸今日の未感染者数 = 昨日の未感染者数 — 今日の新規感染者数.
🔸今日の感染者数 = 最近のD日(例えば15日)の新規感染者数の合計.
🔸今日の新規感染者数 = r×(昨日の未感染者数/人口)×(昨日の感染者数).
政策研究大学院大学土谷隆教授のコロナウイルス感染予測が注目を集めています。
この予測はここで「土谷モデル」と呼ぶ数理モデルに基づいています。
予測は2020年6月12日になされており、この投稿を書き始めた7月25日に至るまでその予測はかなり正確です。
最近では、東京都の1月の最大感染者数2447人に至る感染者数予測曲線は、教授の推定通りに進んでいます。
数式の難しくもあるので割愛しますが、東京都の新規陽性者数を数理モデルで正確に予測するのは困難な仕事です。
重要なのは、
『数理モデルが感染の本質を表現していること、および、それによる科学的に信頼できる予測が感染拡大のリスクに対して警鐘を鳴らしていること』
です。
感染予測が当たったか?
緊急事態宣言(1月18日)に至るまでの感染者数の推移は、土谷モデルの推定とほぼ同じに推移していることは驚きです。
土谷隆・政策研究大学院大教授(統計数理学)は、今回のような比較的緩やかな対策
▽休業要請など前回発令時のような厳しい対策
▽海外のロックダウン(都市封鎖)並みの対策 など、対策の厳しさ別に、東京都の感染状況を推計・予測している。
都が毎日公表する新規感染者数を基に、1人の感染者が平均何人に感染させるかを示す「実効再生産数」の推移を算出し、
今後の感染者数を試算。 政府が入国後に検疫所長の指定する宿泊施設などで2週間待機することを求めていたことを踏まえ、
感染から2週間程度経過すれば確実に他者に感染させなくなると仮定した。
今回も前回発令時と同レベルの対策を取り、「人との接触7割減」を実現したと仮定した場合、 21日時点の試算では、
東京の実効再生産数は1日に3%ずつ縮小すると推定されるが、前回発令時より感染規模が大きいため短期間での大幅減にはならず、
2月上旬の1日当たりの新規感染者数は1000人程度となった。
政府は宣言解除の目安として、東京の場合は「1日当たり500人未満」という基準を掲げるが、500人を下回るのには2月中旬ごろまでかかるという。
ここで“解除”すると再度上昇に転じる事、2月7日には154人程度となり、“継続”すると“最低0レベル”まで減少すると提言しております。
これまでマスメディアではほとんど取り上げられてこなかったが、土谷教授は東京における7月の感染者急増をピタリと予測している。
今後のあるべき諸作は?
東京都の感染者の推移は?以下です。
🔸重傷者:150人
🔸死者20人(過去最多)
🔸陽性率:8,1%
🔸実効再生産数:0,78
土谷教授の提言は、
① 緊急事態宣言は2月7日(154人と推定)以降も延長するべきです。
理由‐1:「厳しい行動制限を短時間で行った方が、経済の留まる時間が短くて済む。」
理由―2:3月は年度末で、特別な月である。2月いっぱい我慢すれば3月は普通の生活ができる。
理由―3:解除すると3月には、1500人程度に上昇する。
② 感染者数が500人を切ったら“解除”は当然考えられない
③ 経済を再生するには、ニュージランド・台湾の例にもあるように、“ミニマム0”を目指すべきである。
土谷 隆教授・経歴とは?
◆ 名前:土谷隆(つちやたかし)
◆ 生年月日:1960年?月?日(61歳)
◆ 学歴:東京大学工学部計数工学科卒業
◆ 専門:統計数理、数理工学
◆ 職業:政策研究大学院大学政策研究科教授
土谷隆教授の経歴
・1983年 東京大学工学部計数工学科卒業
・1986年 東京大学大学院工学研究科計数工学専攻修了
・1986年 統計数理研究所予測制御研究系助手
・1994年 統計数理研究所予測制御研究系助教授
・2002年 統計数理研究所予測制御研究系教授
・2004年 統計数理研究所数理・推論研究系教授
・2008年 総合研究大学院大学複合科学研究科統計科学専攻長(併任)
・2010年 政策研究大学院大学政策研究科教授(現在に至る
・実は土谷隆教授は、今回の医療現場を医者の立場からではなく、新型コロナの検査の数や、現在の感染者数、
そして病院のスタッフの数やベッドの数など多くのデータから統計的に今後の感染者予想数や、
感染者が急激に増加するような場合の医療崩壊などの危険性を統計学などの数理計算によって算出しているのです。
まとめ
東京都の感染者数は、可なりの精度で“ピタリ”と充てております。
東京都は、提言の予測数が記載された提出報文を“破棄”したとの情報もあり、苦慮するところであります。
今後への提言も、参考にすべきところが多々あります。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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