政府は19日、新型コロナウイルス禍で深刻さを増す孤独・孤立問題の対策室を内閣官房に設けた。
自殺防止や高齢者の見守りなど関係府省にまたがる政策を束ねる司令塔になる。
ここでは、「孤独・孤立対策室とは?」「子供の自殺は増えているか?コロナとの関係は?」「子ども向けの相談窓口は?」
に迫ってみました。
Contents
孤独・孤立対策室とは?
内閣府や厚生労働省などの関係府省から兼務を含め31人の体制で始動する。
室長には財務省出身で、厚労省で生活保護を担う社会援護担当審議官の経験がある谷内繁内閣審議官を充てた。
孤独・孤立問題を担当する坂本哲志少子化相は職員への訓示式で 「不安を持っている人に親身に寄り添い、対策室が社会の不安を埋める存在になりたい」 と語った。
これに先立ち、自身が揮毫(きごう)した看板を対策室の入り口に掛けた。
政府は月内に支援団体を招いた緊急フォーラムを開き、課題の整理に着手する。
菅義偉首相も出席する予定だ。府省横断の連絡会議も設け、関係閣僚の参加も検討する。
夏にまとめる経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針)に対策を反映し、予算の確保をめざす。
首相はコロナ禍で長引く外出自粛に伴い他人との接点が減り、社会から孤立する人が増えているとみて12日に担当閣僚を設け、坂本氏を起用した。
2020年の自殺者数の11年ぶりの増加もコロナの感染拡大が影響しているとみて問題点を洗い出す。
子供の自殺は増えているか?コロナとの関係は?
コロナ禍でより深刻化している、社会的な孤独・孤立問題の対策に当たる担当大臣となった坂本哲志地方創生相は、2月24日の閣議後会見で、
「昨年の小中学生の自殺者数が過去最多となったことに強いショックを受けている。
早急に総合的な対策を進めていかなければいけない」 と述べ、急増する子供の自殺対策に急いで取り組む姿勢を示した。
坂本地方創生相は24日の閣議後会見で、昨年の児童生徒の自殺が過去最多の479人に上ったことについて、
「強いショックを受け、重く受け止めている」と述べた。
その上で自殺対策について、 「自殺を考えている方への電話相談や、女性や若者の利用が多いSNS相談といった相談体制の充実に努めるなど、さまざまな支援を行ってきた。
担当大臣になったので、私が司令塔になって各省庁と連携をとりながら、総合的な対策を早急に進めていかなければいけないと思っている」 と述べ、
今後、具体的な取り組みを急ぐ姿勢を示した。
今月15日に開かれた文科省の「児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議」で示された資料によると、
昨年1年間の児童生徒の自殺は479人に上り、前年の339人を大きく上回って過去最多となった。
このうち8月は前年(29人)の2倍以上の64人に上るなど、特にコロナ禍の影響で短縮された夏休み明けなどに集中する傾向が見られた。
原因や動機別では、前年同様、「進路に関する悩み」や「学業不振」が上位を占めているが、
昨年は「病気の悩み・影響(その他の精神疾患)」の増加が目立っている。
子供の自殺の増加・原因は?
子供の自殺はそもそも世代別に見ると数が少ないので、横ばいに見えてしまいます。
ただ正確にその数を追ってみると、年々増えているばかりか、戦後最悪の数字を記録しています。
2019年と2020年の8月を比較してみると、学生全てで増加しています。
特に女子は顕著で、中学生が4倍、高校生が7倍にも膨れ上がっています。
「ことしの学校は、長い休校から始まりました。」と語るのは、東京自殺防止センター 村さんです。
再開後も学校行事の数々が中止されたり、給食の時にも話をしないよう指導されたり、人間関係を育む機会がふだんよりも少なくなっています。
そうした中で、もともと関係作りが苦手な子ほど学校生活になじめず、孤立していくのです。
🔸「友だち作りのきっかけをつかみ損ねた」
🔸「みんな友だちがいるのに、自分だけ1人」
🔸「居場所がない」
こうした相談が各機関に相次いでいます。
「孤立」が悶々と悩みを深めさせ、自分は価値のない存在だという考えにつながるのだといいます。
また、チャイルドライン 竹村浩代表理事さんは、 「さまざまな要因がボディーブローのように効いてきて、もうダメだと感じてしまう。
コロナ禍で、そのボディーブローのパンチが増えたり、強度が強まったりしています」
子ども向けの相談窓口は?
🔸 24時間子供SOSダイヤル(年中無休):0120ー0-78310(なやみ言おう)
🔸文部科学省が子どもの相談先の一覧をまとめたホームページ: https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/06112210.htm(NHKのサイトを離れます)
🔸厚生労働省が設けているさまざまな相談機関を検索できるサイト: http://shienjoho.go.jp/(NHKのサイトを離れます)
まとめ
国が対応しなければならないほど“深刻”な状態だという事です。
電話やメール、SNSなど方法もたくさんあります。どんな方法でもいいです。
まず、助けを求めてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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