“若返りの薬”というと、どこかおとぎ話めいたものに聞こえてしまうかもしれない。
例えば、不老不死のアムリタや始皇帝が求めた仙薬のように。が、これからご紹介するのは最新の知見に基づいた21世紀のサイエンスである。
最近の研究者はサーチュインが老化・寿命の制御に関わる特別な酵素であることを発表したのである。
ここでは、「NMNとは?」「老化防止、健康寿命延長できるのか?」「最近の研究とサプリについて」
迫ってみました。
Contents
NMNとは?
NMNとは、ビタミンB3群の中に含まれるβニコチンアミドモノヌクレオチドという物質で、あらゆる生物の細胞に本来は存在しています。
本来は体内で自然に組成される物質ですが特に哺乳類の場合、加齢に伴い体内でNMNの生産能力が減退し結果、
身体内で加齢が始まり、様々な身体機能の修復機能が失われていくと考えられています。
現在NMNは、ヒトでの安全性は確認が完了しております。
加齢由来疾病、慢性疾患、免疫系疾患、抗癌等(根治、転移抑制、延命効果)に関する臨床研究も世界中で行われており、
近い将来はNMNで癌を根治すると言う夢の様な効果も期待出来る研究が進められています。
老化防止、健康寿命延長できるの?
2011年、ワシントン大学の今井眞一郎教授を中心としたNMNの研究により抗老化作用に関与が発見され医療業界及び老化研究者に大きなインパクトを提供ました。
抗老化(若返り)の効果の可能性を秘めたNMNという物質の存在とその驚きの効果が報告されました。
先に記した様にNMNとは、ビタミンB群中のビタミンB3に含まれる、ニコチンアミドモノヌクレオチドと呼ばれる物質で、あらゆる生物の細胞に存在しています。
またNMNは7種類ある全ての長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)にエネルギーを提供すると考えられており、若返りや抗老化作用が期待できる物質です。
NMN研究によりNMNは現代医学では根治が不可能とされたⅡ型糖尿病に劇的な治療効果をあげると言うことも解明されてきました。
NMN研究結果
研究結果を箇条書きにすると以下です。
🔸NMNを与えられたマウスの寿命が16%延びる事が確認された
🔸生後22ヶ月のマウスにNMNを投与した場合、体の細胞が生後6ヶ月の状態に若返った。
🔸糖尿病のマウスにNMNを投与した場合、血糖値が正常な値に戻った
🔸完治が難しいとされる心臓や肝臓の疾患に効果を示した。
老化現象は身体の様々な部分で発生します。生物の酸素消費の90%以上はミトコンドリアで消費され、生体のエネルギー通貨と呼ばれるATP(ヌクレオチド類)と言う生物エネルギーに変換されます。
ミトコンドリアが活性化する事により身体機能が正常化(神経伝達回路の改善や、内臓機能の正常化)に働きます。
NMNの摂取によりミトコンドリア活性化を行う事が極めて重要と言われており、ミトコンドリアを活性化することで身体機能が正常に作用し老化現象を遅らせることが出来ると考えられています。
また加齢と共にNMNが減少しミトコンドリア活性が衰えていくことにより、 活動力の低下したミトコンドリアはエネルギー消費効率が悪くなる上、
機能不全が老化の原因の一つと考えられています。
老化のメカニズムと長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)
老化は、活性酸素による“身体の錆び”が原因のひとつです。
私たちの身体は呼吸をするたびに活性酸素を発生させます。
活性酸素とは、身体のあらゆる部分を酸化させる原因物質で、肌のシワや悪玉コレステロールの増加もこの活性酸素が原因のひとつです。
しかし、ある遺伝子に働きかけることができれば、その老化を防止し、若返りの効果が期待できるとされています。
そのある遺伝子とは、身体の中にある“サーチュイン”と呼ばれる長寿遺伝子です。
サーチュイン遺伝子は誰もが持っているもので、生物の老化を防止し、寿命を延ばすといわれています。
NMNはサーチュイン遺伝子にエネルギーを供給し遺伝子からのアプローチで若返りが期待できる次世代の成分といえます。
Natureへの発表は?
静岡大学学術院工学領域・吉田信行准教授(上画像)の研究グループは、本学グリーン科学技術研究所、株式会社大阪ソーダとの共同研究で、
若返り効果で注目されているニコチンアミドモノヌクレオチド(以下、NMN)を生産する乳酸菌を発見し、Nature Publishing Groupの国際科学オンラインジャーナルScientific Reports(2021年4月7日)に発表しました。
NMNは、ワシントン大学の今井眞一郎教授(上画像)らの研究において、生後2 年のマウス(ヒト年齢で約60 歳)に1 週間投与すると、
生後6 ヶ月(ヒト年齢約20 歳)の運動能力、外観を示すまで若返った、と一躍有名になった化合物です。
以来、NMNの若返り効果に関する研究が世界中で行われ、その抗老化メカニズムは科学的に証明されています。
現在、NMNはニュートラシューティカル*1として注目され、含有するサプリメントがいくつか上市されています。
しかしながら、いずれもかなり高価なものとなっており、NMNの工業生産方法の効率化が望まれます。
まとめ
マウスの研究で、寿命が16%も伸びるのは驚きです。
サプリも販売されているのです。
今後は、人の対する効果の検証が始まります。 “サーチュイン”と呼ばれる長寿命遺伝子による老化防止が可能になれば、“人類の革命”がおころかもしれません。
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