横浜市立大学 学術院医学群 臨床統計学 山中 竹春 教授らの研究チームは、現在接種が進められている新型コロナウイルスワクチンが、
従来株のほか、様々な変異株に対しても中和抗体の産生を誘導し、液性免疫の観点から効果が期待できることを明らかにしました。
ここでは、「山中竹春教授とは?」「ワクチンの有効性確認方法は?」「今後の方向性は?」
に迫ってみました。
Contents
山中竹春教授のWiki経歴は?
◆ 名前:山中竹春(やまなかたけはる)
◆ 生年月日:1972年?月?日(48歳)
◆ 出身地:埼玉県
◆ 職業:公立大学法人横浜市立大学 医学部臨床統計学 学長補佐・主任教授 横浜市立大学データサイエンス推進センター センター長
◆ 学歴:早稲田大学 政治経済学部、早稲田大学 政治経済学部
◆ 研究分野:ライフサイエンス / 医療管理学、医療系社会学 / 情報通信 / 統計科学 /
山中教授の経歴
・2019年 横浜市立大学 学長補佐
・2020年 横浜市立大学大学院データサイエンス研究科 研究科長
・2021年 国立がん研究センター東病院 データサイエンス部 部長(クロスアポイントメント) 機械学習を応用したヘルスデータサイエンス 臨床研究の計画と解析に関する方法論 ゲノム研究の計画と解析に関する方法論 費用対効果評価に関する方法論 電子カルテ由来の大規模統合データベースの構築に関する研究 レギュラトリーサイエンス上の統計的課題の解決
・社会活動:
日本臨床腫瘍学会ガイドライン委員会、
大腸癌診療ガイドライン委員会、
肺癌診療ガイドライン薬物療法小委員会、
厚生科学審議会専門部会、
厚生労働省先進医療会議技術審査部会、
日本医療研究開発機構(AMED)橋渡し研究戦略的推進プログラム、
革新的医療技術創出拠点プロジェクト課題評価委員、
医薬品医療機器総合機構(PMDA)専門委員、The Lancet Statistical Reviewer等を兼任。
日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)、
西日本がん研究機構(WJOG)、
胸部腫瘍臨床研究機構(TORG)、
北関東婦人科がん臨床試験コンソーシアム(GOTIC)に関与し、
医師主導研究グループのあり方にも造詣が深い。
現在は、ヘルスデータサイエンティストの育成、医療ビッグデータの構築等に関心を有する。
ワクチンの有効性確認方法は?
今回の研究は、横浜市立大学の研究グループが開発した新技術を活用します。
グループは新型コロナウイルスに似せた特殊な粒子を作りました。
これに、変異ウイルスのスパイクタンパクを取り付けます。
そして、ワクチンを接種した人の血液から血清を取り出してかけあわせます。 そのうえで、サルの細胞に投与し、感染を防ぐ力のある「中和抗体」が働くかを調べます。
研究グループによりますと「中和抗体」の測定は72時間から1週間かかるのが一般的ですが今回は3時間以内で分析できるということです。
本物のウイルスを使うと感染のリスクがあるため測定に時間がかかりますが、今回の技術は、ウイルスに似せた粒子を使うことで、短時間で安全に測定が可能になったということです。
さらに、この技術では、複数の変異ウイルスに対する有効性を同時に調べることができます。
研究グループはワクチンを接種したおよそ100人の血液を採取して、変異ウイルスに対するワクチンの効果を検証し、日本人独自のデータを蓄積していきたいとしています。
研究結果の意義と今後の方向性は?
【意義】
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛や休業要請を余儀なくされる中、打開策として全国的にワクチン接種が進められていますが、
最近では、変異株の種類が多様化し、その感染者数が急激に拡大傾向にあります。
現在接種が進められているワクチンは初期の従来株に対する有効性は確立されていますが、その後登場した変異株に対して、
特に日本人における中和抗体に関する情報は十分ではありませんでした。
【今後の方向性】
変異株のさらなる出現も予想されるため、新たな変異株が登場した際に、変異株に対する中和抗体保有の状況を集団レベルですみやかに調べ、 既存のワクチンの有効性を評価できる手法が求められます。
今回開発した「hiVNT新型コロナ変異株パネル」のような複数の変異株を取り揃えて(パネル化)、それらに対する中和抗体を一括して短時間で評価し、
集団レベルならびに個人レベルにおける免疫能の獲得の詳細を明らかにすることは、 ワクチン普及後の社会活動を回復させる後押しになると期待されます。
本研究で使用した中和抗体の迅速測定システム「hiVNT」を社会実装につなげられるよう、さらなるデータの蓄積を進める予定です。
まとめ
日本人のコロナ感染者数は、世界的に少なく「未知の原因=ファクターX」があると言われております。
ワクチンの接種が、本格的になり本当に「抗体ができる=効く?」かが心配されております。
こんなコロナ禍の下での、中川教授の研究は「価値ある確証」を与えてくれます。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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