イギリスの製薬大手、アストラゼネカは、オックスフォード大学と共同でワクチンを開発し、2021年1月からイギリスなどで接種が始まりました。
アストラゼネカのウェブサイトによりますと、2021年4月15日の時点で緊急使用も含めて世界78の国と地域で承認されているということです。
日本国内では、5月21日に承認されます。
ここでは、「アストラゼネカ(ワクチン)とは?」「有効性と副反応は?」「3大ワクチンの比較は?」
に迫ってみました。
Contents
アストラゼネカ(ワクチン)とは?
このワクチンはウイルスベクターワクチンという種類で、ウイルスの表面にあるスパイクと呼ばれる突起部分のたんぱく質を作る遺伝子を無害な別のウイルスに組み込み、そのウイルスごと投与します。
すると、人の細胞に無害なウイルスが感染して、新型コロナウイルスのものと同じスパイクたんぱく質が作られるようになり、それを受けて免疫の働きで抗体が作られます。
実際のウイルスは使っておらず、ワクチンを接種することで新型コロナウイルスに感染することはありません。
有効性と副反応は?
【有効性】発症を防ぐ効果は
▼計画どおりの量のワクチンを2回接種した人では62.1%だったのに対し、
▼1回目だけ半分の量にして2回ワクチンを接種した人では90.0%、平均で70.4%だとしています。
【副反応】臨床試験の中間分析から
▼最も多かった副反応は注射部位の圧力を感じる痛みで63.7%だったほか、
▼けん怠感が53.1%、
▼頭痛は52.6%、
▼筋肉痛が44.0%、
▼発熱が33.6%などとなっています。
【変異ウイルスに対しては?】
イギリスで見つかった変異ウイルスに対するワクチンの有効性は70.4%だったとしています。
一方、南アフリカで見つかった変異ウイルスについては、南アフリカの大学などのグループが発表した論文によりますと、臨床試験では発症を防ぐ効果は10.4%で、効果は見られなかったとしています。
また、ブラジルで見つかった変異ウイルスについては、オックスフォード大学が2021年3月18日に抗体の働きを示す値は一定程度下がっているものの、効果はあるとするプレスリリースを出しています。
【血栓との関係は?】
このワクチンをめぐって2021年3月、EU=ヨーロッパ連合の医薬品規制当局などから接種後に血の塊、
「血栓」などが確認されたケースが報告され、 ドイツやフランスなどヨーロッパ各国で予防的な措置として一時、接種を見合わせるなどの動きが出ました。
調査結果からは血栓が起きるリスクは100万人に4人程度、また、死亡するリスクは100万人に1人程度で、 WHO=世界保健機関はより詳細な研究が必要だと指摘したうえで
「まれな有害事象は、新型コロナウイルスに感染して亡くなるリスクと比較して評価されなければならない」
とする声明を出しています。
他のワクチンとの比較は?
両社で若干の違いがありますが、まれな合併症であるということ。 そして、何よりもアナフィラキシーに対する特効薬・アドレナリンが注射器に入った状態で接種会場に準備されていますので、大事に至ることは極めてまれだと思います。
発症を防ぐ効果が76%で、さらに、重症化・死亡を防ぐ効果は、もっと高くなりますので、非常に良いワクチンだといえます。
インフルエンザのワクチンは年によって当たり外れがあり、大体、50、60%なので、それよりは有効率が高いといえます。
血栓については、確かに20代〜40代の女性に多いですが、この年代は、新型コロナウイルスに感染しても、それほど重症化することが少ないです。
このワクチンのメリットとリスクのバランスを考えると、若い人に使うのは若干注意が必要かもしれません。
適用を年齢で区別していくかどうか、今後、しっかり議論していく必要が出てくると思います。
高齢者であれば、血栓の合併症が起こることがまれです。何より、高齢者にとって、ワクチンのメリットは非常に大きいですので、
利益とリスクのバランスからいくと、高齢者にとっては、問題なく接種していけるようなワクチンだと思います。
まとめ
いよいよ、アストラゼネカワクチンも承認されて、ワクチン接種が加速されます。
心配する向きもありますが、指導に従い慎重に摂取し、コロナ撲滅を果たしましょう!!!
最後までお読みいただきありがとうございます。
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