インド由来の新型コロナウイルス変異株が、英国株に続く「脅威」となると専門家が危ぶんでいる。
日本人に多い白血球の型による免疫が効きにくくなると指摘されるからだ。
インド株は既に空港検疫だけでなく、東京都内で見つかっている。感染力は英国株を上回るという報告もあり、政府は警戒を強める。
ここでは、「インド株とは?」「インド株の特徴は?」「インドの衛生環境は?」
に迫ってみました。
インド株とは?
インド由来の新型コロナウイルス変異株が、英国株に続く「脅威」となると専門家が危ぶんでいる。
最近の1週間平均では1日約34万人の感染が判明し、約2600人が死亡。
病院のベッドが埋まり、入院できない大勢が路上で酸素吸入を受けている。
世界保健機関(WHO)は4月下旬、インド株を「VOI(注目すべき変異株)」に指定した。
警戒対象としては、英国株が指定されている「VOC(懸念すべき変異株)」の一段階下の扱いだ。
インド株には「L452R」と「E484Q」という2つの特徴的な変異がみられる。
東京大や熊本大などの研究チーム「G2P―Japan」は4月、L452R変異は、日本人の6割が持つ白血球の型「HLA(ヒト白血球抗原)―A24」がつくる免疫細胞から逃れる能力があるという実験結果を発表した。
これは、6割の日本人がインド株に対して免疫低下の可能性があることを意味する。研究チームによる別の実験では、L452R変異が人の細胞とくっつきやすく、感染力が高いことが分かったという。
L452R変異は、米カリフォルニア州から全米に広がった変異株からも見つかっている。
研究チームは「HLA―A24は東アジア人に多く、カリフォルニア州は米国で最もアジア人が多い。
L452R変異はアジア人の免疫から逃れるために発現したとも仮定できる」と指摘する。
インド株の特徴は?
ウイルスが免疫から逃れるなら、ワクチンは効かず、何度でも感染するのか、と心配になるが、まずはインド株の特徴は?
🔸【注目点】 「注目すべきはL452RとE484Qという二つの変異です。
1200ほどあるウイルスのアミノ酸のなかで、これら400番台はスパイクの部分に関わるので、人体への感染のしやすさ、細胞の受容体へのくっつきやすさが変わってきます」
🔸【日本人への影響】 「インド株内のL452Rは免疫を低下させる可能性が指摘されています。
本来、キラーT細胞という免疫細胞が反応してウイルスを攻撃するのですが、変異があると、キラーTがウイルスをうまく認識できず、細胞性免疫が働かなくなる。
このキラーT細胞をつくる白血球の型の一つがHLA-A24で、これを日本人の6割がもつと言われているので、日本人も危ないという話が出ているのです」
🔸【感染力の強さ】
地元の英字日刊紙「ザ・ヒンドゥー」(4日付)は〈AP変異株は初期の変異株より、少なくとも15倍も毒性が強い〉と報じ、ヤフーニュース(英語版)も〈二重変異株より強毒かもしれない〉と、危機感をあらわにしている。
🔸【潜伏期間】が短く、感染すると3~4日で重症化する恐れがあるということだ。
(註:(株の意味は?)型だとインドだけでオリジナルでできた意味になるからです。株だと変異したという意味がくわわります。 もとをたどれば同じウイルスなので、株分け的な意味があるのだとおもいます。)
🔸【致死率】
インド株は、「実は致死率が低い」 東京大学AI生命倫理・疫学解析研究コア統括責任者の伊東乾氏は以下の用の話す。
「インド変異株が危ないという声を耳にします。
“危ない”とは“蔓延しやすい”ことだと思いますが、インド株の致死率は低い。 今年1月の新規感染者に対する死者の割合を示した致死率は、米国が1・3%、ブラジルは4%にもなりますが、現在のインドは約1%。
死体や糞便を流すというガンジス川で沐浴しても、この程度で済んでいる、と考えるべきです。
われわれも冷静に対処し、いままで通り手洗いやうがいを欠かさず、人ごみを避ける、という対策を続けていくことに尽きます。
変異株を侮ってはいけませんが、パニックになる必要はありません」 そして、こう加える。
「ウイルスは宿主を殺してしまうと感染が広がらないので、体内に侵入しやすいようには進化しても、それほど毒性が高くないものが生き残ります。
今後も変異株が次々と現れる可能性はありますが、適者生存で生き残りやすいものが増えていくので、冷静に対処していくことが大切です」
インドの劣悪な衛生環境は?
第4の都市、バンガロール在住の50代の日本人男性は、 「2月ごろは収束した雰囲気で、ガンジス川での沐浴も行われ、マスクをしない人が多かった。
それが4月から感染爆発し、私も4月半ばにワクチン接種の際の検温で引っかかり、PCR検査をすると陽性で、下痢を伴ったので変異株だったようです。
肺には問題なく、もう復帰できましたが」 と言って、説明する。
「トイレも日本並みに清潔なものはごく一部で、全体の約3割を占める中間層の家庭では、日本の20年前の公衆トイレのようで臭いもすごい。
大多数を占める低所得者層の半数は家にトイレも洗面所もなく、トイレがあっても劣悪な状態です。
しかもトイレ掃除も手洗いも習慣化されていません。空き地や海、川で排泄するのは普通で、以前住んでいたチェンナイでは、ビーチで多くの人が排泄し、沐浴していました」
まとめ
インド株は、それほど脅威ではないようですが、「侮ってはいけない!」
と警鐘ならします。
日本では、政治と相まって(?)感染が収まっておりませんが、「ファクターX」の効果に期待したいですね!
最後までお読みいただきありがとうございます。
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