NBAやフィギュアスケート、柔道や水泳などの国際大会で採用された新型コロナウイルス感染対策として注目されているバブル方式。
最近では東京オリンピックに参加するため入国した各国の選手団から新型コロナ感染者が出たことで、より注目度が高まっています。
ここでは、「バブル方式とは?」「バブル方式の問題点」「バブル方式のメリットデメリットは?」「バブル方式の成果は?」
に迫ってみました。
Contents
バブル方式とは?
サッカー、バスケットボール、多くのスポーツ大会で導入されるバブル方式とは、
「開催地を大きな泡で包むように囲い、選手やコーチ・関係者を隔離。外部の人達と接触を遮断する」方法です。
入国前のPCR検査、入国後のPCR検査。そして大会期間中にも定期的に検査を行います。
それだけではなく、移動制限・行動制限も厳しく「ホテルと練習会場・会場以外には原則移動できない」ようにします。
東京オリンピックでもこのバブル方式を採用することが決まっており、厳しい検査体制と行動制限が課せられる予定です
バブル方式の問題点
2021年7月19日の報道で、日本男子サッカーの第1試合で戦う予定の南アフリカ代表の選手やスタッフから感染者が出ており、19日には21人の濃厚接触者が出たと報道されました。
濃厚接触者として認定された選手達は毎日PCR検査を受ける事になっており、試合の参加可否については大会のガイドラインに沿って決められます。
東京オリンピックのコロナ対策として注目されているバブル方式ですが、以下のような課題・問題点があると考えられています。
・バブルに入る前に感染していた場合の対処法。
・事前合宿は全国各地で行われる場合があり、移動リスクがある。
・感染者が出た場合に、バブル内で感染が広がってしまう可能性があり、その対策が必要になる。
バブル方式のメリットとは?
厳格な管理体制が敷かれるため、一番のメリットは「コロナ感染拡大を防ぐ」と言っていいでしょう。
コロナ禍でも国際大会が運営できることは、スポーツ界にとっても大きなメリットで意味がある事と考えられています。
※東京オリンピックが開催されれば約200カ国・地域から1万人超の選手や関係者が日本に集まります。
無観客だとしても関係者だけで数万人の規模になるため、新たな変異株の流入や感染拡大のリスクが生じます。
そういったリスクを最大限抑える大会運営の手法として、バブル方式に注目が集まっています。
バブル方式のデメリット|課題・問題点とは?
大きく分けると、準備をする資金的な問題と、大会期間中の選手たちのストレスです。
日本で行われた体操の国際大会ではコロナ関係の費用だけで約3,500万円かかったと報道されています。
選手のストレスも大きな課題です。 長期間、隔離生活を送る事になることと、練習が自由にできないためにコンディションを整えることが難しくなります。
また、定期的なPCR検査も負担になることもデメリットの1つに挙げられるでしょう。
そして、バブル方式で行われたからといって「必ず感染者が出ない」というわけではありません。
実際、新型コロナ感染者が出てしまった場合に、大会運営をどうするのか。
オリンピックのように開催期間が決まっている場合は「延期」という措置がとれない場合もありますし、PCR検査の偽陽性・偽陰性などの問題も残されています。
(実際、日本で行われた体操の国際大会で、内村航平選手が陽性と判定され隔離されましたが、その後の検査で陰性とわかり「偽陽性だった」という事例がありました。
一緒に練習していたメンバーにも影響が出てしまうという課題があります)
バブル方式の成果は?
コロナ対策は「十分に機能した」と評価する組織委員会だが、要となる「バブル」方式にはほころびがみられたのが現実だった。
海外選手や関係者の外部との接触を遮断するため、行き先はバブル内の選手村や競技会場などに限られ、専用車で移動することになっていた。
しかし、実際には選手村から無断で外出し、観光や買い物をする姿が頻繁に目撃された。
また、台場では別のアフリカの選手が買い物をする光景もみられた。
一方、バブルの中の選手村でも、感染を広げかねない行動が確認された。
選手などが大人数で公園で飲酒して騒いでいたとして、組織委員会が厳重注意。
まとめ
オリンピックは「成功」で、「開催してよかった」が多数を占めたことはよかったが、
大会組織委・橋本会長は、
「現段階で100%成功したかというとそうではないと思う。あらゆる課題や反省点がある」
開幕を半月後に控えたパラリンピックに向け、浮き彫りになった課題をどう生かしていくのか、東京での感染が急拡大する中、難しい大会運営が続く。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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