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米製薬大手メルクは1日、米英日などで臨床試験していた新型コロナウイルスの飲み薬について、軽症や中等症の患者が入院するリスクを半減できたと発表した。

高い効果が確認されたことを受け、米食品医薬品局(FDA)に近く緊急使用許可を申請する。

ここでは「モルヌピラビルとは?」「国際承認の動き」と「“飲める薬の意義”調査」

に迫ってみました。

モルヌピラビルとは?

モルヌピラビル(英: Molnupiravir、開発コード:MK-4482、EIDD-2801)は、インフルエンザ治療のために開発された経口活性がある実験的な抗ウイルス薬である。

臨床試験は米製薬会社メルクが実施した。

COVID-19の発症を最近診断された患者に対し、錠剤型のCOVID-19の経口治療薬「モルヌピラビル」を1日2回投与した。

メルクによると、結果が非常に良好だったことから、外部モニターから臨床試験の早期終了を求められたという。

同社は今後2週間のうちに、アメリカでモルヌピラビルの緊急使用許可を申請するとしている。

ジョー・バイデン米政権で首席医療顧問を務めるアンソニー・ファウチ博士は、今回の結果は「非常に良い知らせ」だとしつつ、

米食品医薬品局(FDA)がデータを評価するまでは慎重に対応するよう求めた。

国際的承認の動き

モルヌピラビルは12時間おきに5日間、計10回服用する。

メルクが1日に発表した日本などでの臨床試験(治験)の中間結果によると、軽症や中等症の患者が入院したり、死亡したりするリスクを半減させ ことができたという。

メルクは近く米食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可(EUA)を申請するほ か、日本の厚生労働省にも製造販売の承認を申請する考えだ。

国内で認められている軽症者向けの治療薬は、「ソトロビマブ」と、抗体カクテル療法の「ロナプリーブ」があるが、いずれも点滴薬で、比較的簡単に 服用できる飲み薬への期待は大きい。

世界的に需要が高まることが予想され、政府は必要な量を確保できるように 交渉する。

米政府は6月、メルクが開発に成功すれば170万回分を12億ドル(約1300億円)で調達する契約を結んでいる。

世界初「飲めるコロナ治療薬」の意義

これまでも「抗体カクテル療法」のように、新型コロナウイルスの増殖を抑えて重症化や死亡を防ぐ薬は存在していました。

しかしこれらは、全て注射もしくは点滴により投与する必要があるため、利用のために入院したり、医療機関に行ったりする必要があります。

特に患者の急増期には、医療がひっ迫する大きな理由になっていました。

それに対し、モルヌピラビルはカプセル剤になっており、口から飲むことが可能です。

インフルエンザにおけるタミフルのようなもの、と言われるとイメージしやすいかもしれません。

新型コロナが医療ひっ迫を起こす大きな原因が、入院が必要となる人が多く、医療リソースを消費してしまうことです。

そして医療ひっ迫となって入院できなくなると、自宅での治療の選択肢が限られるため、救える命が救えなくなることがあります。

口から飲める薬は、この2つの問題の解決に役立ちます。 早期に外来で薬の処方を受けて重症化のリスクを下げられれば、入院が必要な人を減らせます。

そして自宅での治療の質が高まることで、「そこまで重症じゃないけれど入院が必要」なケースを減らすことにもなります。

そのため、これまでも「飲めるコロナ治療薬」は切望されてきたのですが、去年アメリカで話題となったクロロキンや、

現在日本でも話題になっているイベルメクチンなどは、質の高い臨床試験ではっきりした効果は示されていませんでした。

今回、しっかりとデザインされた臨床試験で効果が示されたというメルク社の発表が本当であれば、待ち望んできた「飲めるコロナ治療薬」の登場となります。

さらにメルク社はいま、コロナと診断された人と同居する家族などにモルヌピラビルを服用してもらい、感染や発症を予防する効果があるかを調べる臨床試験も進めています。

こちらも効果が認められれば、家族内に感染者が出ても、予防的に薬を飲んで発症を防ぐことができるようになります。

いわゆる「コロナと共存する社会」のあり方も、大きく変わるかもしれません。

まとめ

まだ300人規模という比較的少数の人にしか投与されていないので、未知の副作用がある可能性もあります。

ですので、まだ「大喜び」というのは早計で、「期待の持てるデータが出てきたなあ」くらいに捉えておいたほうがよさそうです。

「医療ひっ迫」の原因が解消されることの意義は大きいのです。

今後に期待しましょう!

 

最後までお読みいただきありがとうございます。


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