WHO=世界保健機関が緊急事態を宣言した「サル痘」について、国内での感染者の2例目が確認されたことが分かった。
東京都の小池知事が、さきほど取材で明らかにした。
東京都によると、感染が判明したのは、海外在住の30代男性で、今月下旬、日本に入国。
その後、口の中の発疹や、頭痛、筋肉痛、倦怠感の症状が出たという。
きのう医療機関を受診したところ、サル痘への感染が確認されたとのこと。
ここでは、「サル痘とは?」「症状・感染経路・治療法・予防法調査」
に迫ってみました。
サル痘とは?
サル痘とは、サル痘ウイルス(Monkeypox virus)に感染することから発症する病気です。
類似した疾患である天然痘と比較すると軽症ですが、ときに重症化して亡くなることもあります。
また、バイオテロリズムに使用されることが懸念されています。
感染症法では4類感染症に位置付けられている。 主にアフリカ中央部から西部にかけて発生しており、自然宿主はアフリカに生息するげっ歯類が疑われているが、現時点では不明である。
稀に流行地外でも、流行地からの渡航者等に発生した事例がある。
サル痘の症状は?
🔸潜伏期間:通常7~14日(最大5~21日)
🔸症状:症状は発熱と発疹を主体とし、頭痛・リンパ節の腫れ・発疹が顔から体へ広がる、多くは2−4週間で自然に回復するが、小児等で重症化、死亡した症例の報告もある。
🔸致死率:3~6%
🔸感染者:98,8%が男性、
🔸年齢:20~40代が中心
🔸WHO:幼児や妊婦には、重篤な病気を引き起こす可能性っがある。
サル等の感染経路は?
🔸サル痘ウイルスの動物からヒトへの感染経路は、感染動物に咬まれること、
🔸あるいは感染動物の血液・体液・皮膚病変(発疹部位)との接触による感染が確認されている。
🔸ヒトからヒトへの感染は稀であるが、濃厚接触者の感染や、リネン類を介した医療従事者の感染の報告があり
🔸患者の飛沫・体液・皮膚病変(発疹部位)を介した飛沫感染や接触感染があると考えられている。
自然界ではげっ歯類(動物分類(ぶんるい)上の哺乳類(ほにゅうるい)のなかの目(もく)の1つネズミ目のことで,ネズミ・リス・ヤマアラシなどを代表とする動物群(ぐん))が宿主と考えられているが、自然界におけるサイクルは現時点では不明である。
治療法は?
対症療法が中心で多くの場合が自然回復。
一部の抗ウイルス薬について、in vitroおよび動物実験での活性が証明されており、サル痘の治療に利用できる可能性がある。
シドフォビルはサイトメガロウイルスの治療などに海外で使用されている抗ウイルス薬であり、動物実験でサル痘への有効性が確認されている。
シドフォビルの誘導体であるBrincidofovir(CMX001)も同様に動物実験での有効性が確認されており、シドフォビルと比較し有害事象が少ないとの報告もあるが、国内では現在流通していない。
Tecovirimat(ST-246)も動物実験でオルソポックスウイルス感染症に有効であることが示され、またヒトに対しての安全性も確認されている。
米国では天然痘に対する承認が得られており、サル痘に対してはInvestigational New Drug (IND)としての使用が可能である。
欧州で天然痘、サル痘に対しての承認が得られている。国内ではBrincidofovir同様現在流通していない。
予防法は?
過度に恐れることはなく、これまで通り新型コロナの感染対策で十分!
1) 家庭、市中における感染対策について 発熱、皮疹がありサル痘が疑われる場合、マスク着用を行い、咳エチケットを守り、手指衛生を行う。
また、患者が使用したリネン類から感染した報告があることから、使用したリネン類や衣類は手袋などを着用して直接的な接触を避け、密閉できる袋に入れて洗濯などを行い、その後手洗いを行う。
2)ワクチンについて 天然痘のワクチンである痘そうワクチンがサル痘予防にも有効であり、約85%の発症予防効果がある。
日本では1976年以降、痘そうワクチンの接種は行われていない。
サル痘ウイルス曝露後4日以内に痘そうワクチンを接種すると感染予防効果が、曝露後4-14日で接種した場合は重症化予防効果があるとされている(CDC. 2021)。
まとめ
世界では、75の国と地域、16,000人以上の感染者がおります。死者は5人です。
感染症法において4類感染症に指定されており、診断した医師は直ちに最寄りの保健所に届出が必要である。
病院における確定症例、疑い症例への感染対策については、 確定患者および疑い患者に対しては飛沫予防策、接触予防策を取る必要がある。
「過度に恐れることはなく、これまで通り新型コロナの感染対策で十分!」 と言われても侮ることはなく、用心することが肝要です。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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